高齢者の単独世帯の問題点について考える

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日本の高齢化の状況は世界の先進国の中でも進んでいます。
これまで、どこの世界にもなかった問題に対応しなければ
いけなくなるということです。

高齢化率は25.1%(2013年)で、4人に1人が高齢者。
2035年には3人に1人が高齢者になると予測されています。

高齢者が増加するに伴って、高齢者世帯も増加しているんですね。

2012年の全世帯数は4,817万世帯。
そのうち高齢者のいる世帯は2,093万世帯だから
全体の43.4%になります。

家族と一緒に住んでいる高齢者もいますが、
核家族化の傾向にあるので、家族と一緒に住む高齢者はどんどん
少なくなっています。

高齢者単独世帯は487万世帯で、高齢者世帯の23.3%となります。
高齢者単独世帯もどんどんと増加しています。

家族と一緒に住んでいれば、介護が必要な状態になっても
在宅で介護をしてもらうこともできます。

家族と一緒に住んでいれば、地震などの災害があった場合にも
家族が避難の支援をすることができます。

でも高齢者の単独世帯は・・・
いろいろな部分で問題が大きくなるわけです。

そのような状況を踏まえて
国では高齢者の自立生活支援を目的とした
地域包括ケアの構築を方針として掲げています。

地域包括ケアは、
団塊の世代が75歳以上になる2025年を目途にして
高齢者が、介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で
最後まで暮らし続けられるように

「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」を一体的に
提供するシステムのことです。

こういう概念は、高齢者を支えていくために非常に重要な
考え方だと思います。

ただ、本当にシステムとして機能するのか?というふうに
思ってしまうのです。

というのは、地域で自立できる環境をつくるなら
地域住民のつながりとか、協力は不可欠になると思いますが

高齢者や家族に高齢者がいない家庭では介護だとかに
あまり関心が無かったり、
地域包括ケアの事を知らなかったりするからです

システムはあるけれど、それがうまく運用できるかどうかは
別な問題で
素晴らしいシステムも運用できなければ無いのと同じという
ことです。

地域包括ケアを効果が出るように運用するには
地域で支え合うという機運を高める事が重要だと思ってます。

自治体では介護保険事業計画を3年に1回策定します。
行政がどのような取組をしていくかとか、介護保険のサービスの
供給量や介護保険の料金を設定していくもので、
これはこれで必要なものだと思いますが

もっと住民主体で話し合いながらつくるアクションプラン
みたいなものがあってもいいと思うんです。

自分たちで高齢者を支えていくにはどうするか
みたいな話し合いの場。

要は、地域包括ケアシステムを運用するための土台となる
人と人との繋がる仕組みを作る場です。

コミュニティデザイナーの山崎亮さんは
色々な地域の問題を、地域住民と話し合いながら
コミュニティを活性化させて解決していきます。

住民との話し合いとかワークショップの中で自分たちが
どういうことができるのかということを引き出していって
住民主体でできる取り組みを整理していくんです。

山崎さんが手がけるプロジェクトは
・地域ブランディング
・特産品や観光資源の開発
・中心市街地活性化
・施設・空間活用
・計画策定
など多岐にわたります。

通常は、行政を中心に進めるようなことを
山崎さんは地域住民主体でプロジェクトを進めていきます。
多くのプロジェクトを成功に導いています。

この取組は、地域包括ケアのシステムを機能させるために
とても参考になるものだと思うんですよね。

地域包括ケアの構築にもっと地域住民を参加させていけばいい。

国はシステムを作ることはできますが、
そのシステムをどのように運用していくかとうところまでは
手が回っていないような気がします。

運用は、それぞれの自治体で考えていかなければいけない
部分になるわけですが、その時に自治体だけでどうにかするのではなく
もっと地域住民と一緒に考えて行けばいいと思うんですよね。

行政と住民の連携はシステムの機能を発揮させるためには必要なことです。

ということで
「地域の問題を解決するためには優れたシステムと
それを運用する基盤を構築していく事が重要」
ということです。

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