バリアフリーやユニバーサルデザインの問題点について考える

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最近はバリアフリーとかユニバーサルデザイン
という言葉を耳にする機会も多くなったと思います。

バリアフリーは、簡単に言うと
建物などの段差をなくして高齢者も障害者も
円滑に使えるようにするという考え方です。
もう少し広い意味では
制度面のバリアとか、情報のバリアとかも含まれます。

各自治体はバリアフリー基本構想というものを
作成できることになっていて

そこでは、地域の中でバリアフリーにする
道路や建物を設定して、
具体的にどのようなバリアを解除していくかという計画を立てます。

計画を立てておくと、バリアを解除する事業に
ついては国から補助金をもらえるのです。

僕は仕事の一環で
バリアフリー基本構想を策定するための現状把握として
地域の人たちと地域のバリアフリー状況を点検することがあります。

地域の人たちというのは
高齢者、杖を使っている人、車いす使用者
視覚障害者、聴覚障害者など様々な方に協力してもらいます。

実際に、地域を歩いて回って、
どこに段差があって使いにくいとかチェックするんですね。

地域を歩いた後は、会議室に集まってもらって、意見交換会を
するという流れです。

意見交換の中では色々な意見が出てきます。
・出入り口の幅が狭くて、車いすでは通りにくい
・スロープの勾配がきつくて車いすでは通れない
・サイン表示が分かりにくくてトイレがどこにあるか分かりにくい
・エレベーターに音声案内がついていない
などなど

そこで、問題になるのがこういう意見です。

視覚障害者の方の意見
「○○の施設の入口から受付までに誘導ブロックを敷設してほしい」

杖を使っている人や車いす使用者の意見
「□□の施設には誘導ブロックが至るところに敷設されているけど
段差ができて通りにくい」

これは誘導ブロックについての話です。
因みに誘導ブロックはトップの写真のようなもの。
駅なんかでもよく見かけると思います。

視覚障害者の方は、歩くときに誘導ブロックが
貴重な情報になるんですね。

でも、杖を使っている人や車いす使用者にとっては
歩いたり通行する時に凹凸によってうまく歩けなく
なってしまうわけです。

ユニバーサルデザインという言葉があって
ユニバーサルデザインというのは、

障害があってもなくても、
男性でも女性でも、子どもでも老人でも
誰でも利用できるデザインのことです。

そういう意味では、まだ誘導ブロックは
ユニバーサルデザインにはなっていないという
ことですね。

ユニバーサルデザインは重要な概念だと思うし
追及していくべきものだと思いますが
誰でも利用できるデザインを完成させるのは
難しい部分があると思っています。

だから、ここで重要な考え方は
ある人にとっては、良いと思えるものでも
別の人にとっては、そうでないものがあるということを
知っておくことです。

これはバリアフリーの問題だけでなく色々なところで
必要な考え方かもしれません。

例えば、コップに水が半分入っていたとします。

喉が渇いていない人にとっては
「水が半分もある」と思うかもしれないし

喉が渇いている人にとっては
「水が半分しかない」と思うかもしれません。

ある1つのことでも、立場や状況によって考え方や感じが方が
異なるということを知っておくことは社会の問題を解決する時も
何かビジネスをする時も重要だと思っています。

つまり、1つの物事でも色々な視点で考えるクセをつける
必要があるということです。

ということで
「事実は1つでも解釈の仕方は立場や今いる状況によって
考え方や感じ方は異なる」ということです。

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