まちづくりでは「合意形成」を重視しすぎて、決定すべき
ことが、なかなか決まらなかったり、適切ではない判断を
選択してしまう場合がある。
例えば、公共施設を整備する時に住民と合意形成を図るという
自治体。ワークショップを開催しても色々な意見があり、
合意形成を図れません。なんていう話を耳にすることも。
住民に合意形成を図るのは難しいところがある。
物事を地域全体で考えることができる人もいれば非常に個人的な
視点で物事を考える人もいるし
色々知識や情報を持っている人もいれば、知識や情報を十分に
持っていない人もいる。
住民は考え方や持っている知識や情報も様々。立ち位置や条件の
違いなんかで意見も変わるので正解がそれぞれにある。その中で
合意形成を図ろうとしてもなかなか決まらない。
ワークショップするなら合意形成をする場ではなく、住民から
情報を収集する場と考える方が良いかと。
例にあげたような公共施設について議論するなら
細かい内容について合意形成を図るのではなくて計画段階から
住民参加によるワークショップを開催して、公共施設で行われる
サービスはどのようなサービスが必要であるかどのような運用が
適切か、なんて大きな視点で意見を把握することが重要。
住民から意見を聞くことは、もちろん重要なことだし、意見を聞く
プロセスは外してはいけない。住民の声は反映できるものはすべき。
でも、意思決定は自治体の事業なら自治体のトップが判断するもの。
住民が選んだリーダーが意思決定するもの。
もちろん意志決定するには、その分野の勉強をしっかりして
おかないといけないけど。
あとは地域の声の大きい人とか、ちょっと権力のある人とかの
意見とかに敏感になりすぎなパターンもある。
この辺りの意見は思いつきのような意見も少なくないし、無責任な
発言である場合もある。これに振り回されると適切ではない方向に
進んでしまう恐れがある。
意見を出した人のご機嫌をとることを重視するのではなく、地域に
とって何が大切なのかということを判断基準にしなければいけない。
すごい当たり前のことだけど、人の顔色ばかり見て意志決定する
のではなく、地域にとって何が良いのかを一番に考える必要がある。
当たり前だけどできていない場合がある・・・