日本の高齢者人口は2013年で3,186万人。
人口に占める割合は25.0%とうことで
4人に1人が高齢者です。
この割合はドンドン上がっていきます。
2025年には3,657万人で割合は30.3%。
2055年には3,626万人で割合は39.4%です。
2025年から2055年には
全体的な人口も減るので、高齢者の人口も
減りますが、割合は上がり続けると予測されています。
ということは、高齢者を支える世代が
少ないということなので、高齢者を支えていく事も
難しくなっていくわけですね。
年金だって、今と同じように貰えるわけでは
無いはずなので、高齢者としても自分たちで
お金をつくるということも視野に入れておく必要があります。
つまり、定年後も仕事をするという選択肢が
一般的になっていくのかなということです。
現在は高齢者専門の仕事マッチングサービスを
提供している会社があります。
例えば、(株)高齢社という会社。
コチラの会社はカンブリア宮殿でも紹介されています。
因みに僕が携わっているNPOの勉強会でも講演して
いただきました。
高齢者の働く場所を提供するという
社会に貢献する素晴らしいビジネスだと思います。
高齢社の創業者、上田会長は
東京ガスに検針員として入社して理事まで上り詰めた方です。
その後、2000年に高齢社を設立。
高齢者の中にもまだ働きたい!と思う人は多くて
そういう方に「働く場=生きがい」を提供している
ということです。
ビジネスモデルとしては
高齢社と働きたい高齢者が契約を結びます。
そして、高齢社と労働派遣契約を締結している企業に
働きたい高齢者を派遣するという流れです。
高齢者の仕事内容としては
営業、運転手、ショールームの受付、水泳のインストラクター
などなど100種類近くあるようです。
さらに2012年には家事代行サービス「かじワン」を
スタートしています。
(現在は高齢社から分離・独立しています)
こちらは中古年女性の労働の場の提供です。
男性に比べて、中高年の女性が活躍できる場が
限定的になる傾向があるので、
このようなサービスを立ち上げたということです。
高齢者が仕事をする事については
様々なメリットがあると考えられます。
まずは働く高齢者のメリット
これまで働いてきて、定年をむかえて家で過ごす。
最初はのんびりできていいかもしれませんが、
「生きがい」がなくなったという人の意見も多く聞きます。
そのような人達に働く場を提供しているとともに
生きがいを提供する事になります。
また、働く日程や時間もある程度自由度が高いので
無理なく働く事ができるのです。
無理なく働く事ができるというのは
身心の健康の維持にもつながると思うんですよね。
交流もできますし。
高齢者が介護などが必要になる場合は
外出機会が少なくなって、家に引きこもりがちになる。
→身体機能が低下していく
→寝たきりの状態になる
→介護が必要になる
というような流れがあると考えられますが
仕事をすることで、引きこもりという状況が
防げるんですね。
それはつまり、介護状態になる事の予防になるわけです。
今後、年金も少なくなってくることを考えると、
自分でお金が稼げるというのは重要な事だと思います。
企業にもメリットがあります。
基本的には高齢者がこれまで仕事をしてきた
分野に近い企業に派遣されますので、即戦力なるんです。
色々な技術や知識を持っているので、
若手への技術や知識の継承という点でも役に立ちます。
高齢者の場合は、人件費も低くおさえることもできるので
企業としてもメリットが大きいんです。
更に言うと国としてもメリットがありますよね。
生きがを持って働く高齢者が増えれば
活気もありますし
前述しましたが、高齢者が生きがいを持って働くことで
介護予防にもつながるということで、
介護や医療に必要な費用もおさえられるということです。
以上の様に高齢者が働くことで高齢化の色々な問題の
解決につながるということです。
高齢者が活躍できる場を作る事は
今後さらに重要度が高くなると考えられます。
高齢社さんのような理念でビジネスを展開することの
必要性も高くなるということです。
ということで
「高齢者が働く環境を作ることは、様々なメリットを創出する」
ということです。