2011年の東日本大震災以降、防災に関する意識は高まっていると
思います。自治会でも色々な所で防災訓練も実施している。
実際に、防災訓練をしっかりしている地域では災害の被害が
小さくなるというデータもあるようです。
やはりしっかりと訓練することって重要ですね。
ただ、防災訓練が本当に効果的に実施されているかというのは
疑問があります。
どういうことかというと
防災訓練で実施したことが、どれだけ身についているかということ。
実際に震災が起こった時に訓練通りにできるのかということ。
形だけの防災訓練ではなくて、いざという時に役立つ知識でなければ
意味がないということです。
知識として残る防災訓練を実施することが必要です。
では、どうやったら効果的に防災訓練ができるのか?
そこで参考になるのがNPO法人プラス・アーツの取組です。
プラス・アーツの代表、防災プロデューサーの永田宏和さんは
色々な形で防災訓練を実施しています。
カエルキャラバンというイベントを通して、子どもたちが
ゲームなどをしながら防災に関する知識を蓄積していくんです。
例えば、カエルの人形を毛布で作ったタンカで運ぶリレーを
やったり、防災のクイズイベントをやったり。かなり色々な工夫を
しています。
海外の防災担当者も、この取組を参考にしているくらいです。
防災訓練というと1回やったくらいでなかなか身につくって
モノではないかもしれませんが
こういうイベントだと防災訓練も義務感を感じることなく
自分の知識として身に付けることができます。
こういう取組は自治会などの防災訓練でも参考になると思うん
ですよね。
言葉は適切でないかもしれないけど、楽しみながら防災訓練を
することで忘れなくなる。
忘れないから、いざ災害が起こった場合だって、ちゃんと行動に
つなげることができる。
こういうのって大切ですね。行政とかが防災訓練をすると
どうしてもちょっと固いというか、真面目にやりすぎるところが
あると思うんです。
でも、それって頭に残りにくいんですね。特に子どもにとっては
面白くない訓練だから、なかなか記憶に残らないってわけで。
堅苦しく優等生の訓練をするのが重要でなくて、いざという時に
役に立つ訓練をすることが重要です。
そのためには、工夫をすることです。防災訓練は楽しんでやるもの
ではない!というように考える人もいるかもしれませんが
目的は、災害が起こった時に対応できるようにすることです。
目的は、いざという時に適切な行動を取れる様にすることです。
ということで
「形だけではなく本当の知識として身に付ける取組が重要」
ということです。