難しいことを難しく伝えると眠くなる

この記事は3分で読めます

先日、会社の近くにある中学校の中学生が
仕事体験の一環で会社にやってきました。

仕事体験にはスーパーや飲食店など色々なコースが
あるということでした。

スーパーや飲食店なら日常生活でも馴染みがあるので
分かりやすいですよね。

でも、僕が勤めている会社の仕事というのは、
まちづくりとか地域のマネジメントとか行政のコンサルとか
ちょっと分かりにくい世界です。

そんな業界の話を中学生にしなきゃいけないわけです。

通常仕事をする場合は、同じ業界の人と話をするわけだから
専門用語がとびかっていても、みんな理解するわけです。
当たり前ですが。

でも、中学生に仕事の話をする場合
いつものように話をしたら100%意味不明なわけです。
いつものように話したら確実に眠くなり夢の世界に
行ってしまいます。

せっかく仕事体験で来ている中学生を
ちんぷんかんぷんな状態で帰すわけにはいかないので(笑)

1つ1つ分かりやすい言葉に変換しながら
伝えていく必要があるんです。けっこう頭を使いますね。
普通に話をするより10倍くらい疲れました。

相手に伝えるというということは理解してもらって
初めて伝えたことになると思います。

中学生に説明する時に限らず、
相手に理解してもらうということを意識することは
重要だと思うんですよね。

 
覚えたての横文字とか専門用語とかって
使いたくなっちゃったりするんですが、

カッコつけてそういう用語使っても相手に
伝わらなきゃ全然意味がありません。

こういうことを明確に意識し始めたのは
大学院の時でした。
因みに僕は建築を学んでいました。

研究をしていると論文などの発表の場と
いうものがあります。

最後の修士論文の発表の他にも学内で
何度か研究について発表することがあります。

僕もあるテーマで研究をしていて
学内の発表の前に自分が所属する研究室内で
練習をするというか、みんなに聞いてもらうんですね。

その時は、けっこう評判がよくて
特に問題もないと思っていたので
その後にあった学内での発表も研究室で練習した時と
同じ様に話をしてみました。

学内の発表では建築分野の教授などが20~30人くらい
聴いているわけです。

すると・・・
あれ?研究室で発表した時のような盛り上がりがない。
なぜだろう??

ちょっと焦りました。

で、後で自分なりに考えてみたんですが
同じ建築の分野でも構造とか、環境とか、デザインとか
さまざまなジャンルがあるんです。

僕は計画関連の研究をしていたんですが
ジャンルが異なると、言葉も少し工夫して伝えないと
伝わりにくくなることがあります。

もちろん、みんな建築の分野なのである程度は
知識はありますが

研究となると少し深いところに行くので
専門用語の中の専門用語がでてくるというか
ちょっとした説明を加えるとすっといくところも
それを省くと伝わりにくくなるんです。

教授といえども自分の専門分野外で知らないことが
出てくると、すぐに理解するわけでもないなと
感じたことがありました。

こんなことを体験していたので
最後の修士論文の発表はプレゼンはちょっと
工夫しました。

密かに賞を取る事を狙っていたので。

取り扱う研究テーマはけっこう面白い分野だったので
後は、ちゃんと伝えればどうにかなると思っていたん
ですね。

で、プレゼンはパワーポイントを使ってやるんですが

マンガというか紙芝居的なものにしてみました。
イラストとか用いながら直感的に伝わるようにしてみたんですね。

こんなプレゼンは、あんまりないので
友人からはふざけてると思われるから辞めたほうがいいと
言われていたんですが(笑)

いやいや大真面目だったんです。
こっちのほうが絶対伝わりやすいと。

発表が終わった後
教授からは、かなり色々と質問がきたので、
興味を持ってもらえたのが分かりました。

で、たぶん入賞したなと思っていたんですが・・・

はい。入賞できました!
伝わったなと実感できたんです。

やっぱり自分が知らない分野のことを一瞬で
理解できる人なんてそうそういないと思うんですよね。

だから、同じ分野であれば通じる共通言語を封印して
伝えるひと工夫って重要だと考えています。

もちろん社会人になってからも
この考え方は役に立っているなと思っていて

例えば、前職では福祉施設の職員の方を対象に
研修講師とかやっていたんですが

経営の話をできるだけ簡単な言葉と絵とか使って
話をしていました。

アンケートを取ってみると
伝え方を意識しているときとしていない時では
その差がけっこう出てきていました。

伝えることの工夫については
なんとなく実感していたので
仕事体験に来た中学生にもぼんやりとですが
僕達の仕事を理解して帰っていってくれたと
思います。たぶん。

中学生は学校に戻ったら学級新聞を書かなきゃ
いけないということだったので
特に分かりやすく伝えなきゃと思い
かなり気を使って伝えました(笑)

中学生たちの反応を見てみると・・・
たぶん70%は伝わったかなと思います。
あと30%分は今後改善しなきゃいけないところです。

ということで
「相手に理解できるように伝えるには専門用語を
封印して簡単な言葉やイラストを使って工夫する事が重要」
ということです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

このサイトについて

 こちらは社会の問題をビジネス視点で

 解決を考えるログです。社会貢献って

 カッコいい!詳しくはコチラ