コンパクトシティへの批判とメリット

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日本の地方の都市って、機能が拡散しているところが多いです。
一般家庭でも車を持つ事が当たり前になった頃から、長い距離の
移動も容易になったわけです。

そうなると、郊外のほうにも商業施設ができるようになったり
都市機能も中心市街地から、どんどん外延していって、まちの
機能が広がっていったということですね。

そうなると、みんな車の利用が更に促進されるようになります。
二酸化炭素の排出量が増えますね。

日本の二酸化炭素排出量は12~13億トンくらいだったと
思いますが、約20%が運輸部門からの排出で、そのうちの
90%近くが自動車のものです。

つまり、まちが外に広がっていくってことは、環境にも影響が
あるということです。

そういうものを防ぐために、コンパクトシティという概念が
あるんです。都市機能を集約していこうっていうものです。

都市機能が集約するメリットは、徒歩圏内で生活できるように
なるから車の利用が少なくなります。ということは、二酸化炭素の
排出量も減少するということになるので環境負荷の軽減になる
わけです。

その他にもメリットがあります。
まちがコンパクトにまとまっていれば道路や下水道のインフラの
整備もコンパクトでよいのです。

利用する人が多ければ、コンパクトでなくてもよいのですが
利用者が少ない場合に、道路や下水道を延伸するのは効率が
悪いですからね。

そして、都市施設の維持管理や運営も効率的に行えるように
なったりします。市民がある程度まとまったところに住んで
いれば行政サービスも効率的に提供できるようになります。

つまり、都市財政の圧迫が軽減されるというメリットもあると
いうわけです。

少子高齢化の社会では医療や福祉サービスのニーズも高まり
徒歩圏内で病院などに行けるようにすることも重要です。
高齢者は自分で車を運転することが困難になってしまうかも
しれませんから。

徒歩圏内で色々と動けるということで高齢者の外出促進にも
つながり、介護予防だったり健康増進にも効果的と言われて
います。

そんなメリットが多いコンパクトシティですが、一方で
批判する声も聞こえてきます。
概念自体への批判とういうより、今からまちの形を変えて
いくことは難しいのではないかということですね。

いったん広がってしまった都市機能を1つの場所に集約するのは
それはそれでお金がかかりますからね。簡単ではないんですね。

こんな背景を受けて、低炭素まちづくりや立地適正化の計画を
つくる動きがでてきていたり、民間の資金をや公的不動産の活用など
色々な施策を検討しているということですね。

正直、僕もすぐにはコンパクトシティなんて実現しないとは
思っているのですが、ただムリだろと批判していても始まらないし
こういう概念を持つ事は重要だと思います。

少なくとも、これから地域を作っていく時には先のことを
考えて都市を構築していくわけですからね。

というわけで
「目先のことだけではなく、未来を見据えて方針を立てる
ことが重要」ということです。

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