恵比寿のエビスストアの中にディアチルドレンというお店がある。
何のお店かというとスーツのお店です。
かなり質のいい生地のスーツで、価格はなんと1万円!
テレビでも何度か紹介されているお店なんだけど、
オシャレにうるさい元サッカー選手の武田修宏さんが
ディアチルドレンのスーツの値段が分からない状態で、
いくらか尋ねられ6万5千円と予測したくらいのクオリティです。
僕も気になって、実際にお店に行ってみました。
確かに生地はいい感じで、体になじむというか綺麗に
フィットします。
店長に値段を聞くと、やはり1万円。スーツは結構持っている
ほうだけど、思わず購入してしまいました。
なんで、こんなに安いのかというとバングラディッシュで縫製
しているからなんです。
バングラディッシュと言えばアジアの中で最貧国に属する国です。
労働力は豊富だけど、労働コストが低いから、アパレル業界では
バングラディッシュで工場を設けて生産するのがトレンドらしい。
ディアチルドレンの代表者、板垣大志さんは、スーツの収益の一部を
バングラディッシュの学校にいけない子どもたちのための教育事業に
あてているそうです。
ちなみに、バングラディッシュでは書き損じハガキ1枚で子どもたちが
勉強する時のペン5本分になるそうです。書き損じハガキ10枚だと
計算などに使う練習ノートが17冊分になる。
それくらい貧しい状況なので、スーツの収益の一部を教育事業にあてる
ということは、たくさんの子どもたちが勉強できる機会を得られるのだと
思います。
実際にお店に行って少しお話をさせていただきましたが、なんだか素朴な
感じのお兄さんです。営業はあまり慣れていない感じでしたが誠実そうな
雰囲気を感じました。
そう言えば、株式会社マザーハウスを運営している山口絵理子さんも
バングラディッシュの人材を活用して、鞄をつくり、それを日本で販売
しています。
鞄の質は高くて、デパートなどでも販売されています。
バングラディッシュの方が自分でお金を稼げるような仕組をつくって
自立できるようにしているわけです。
先進国としては、このような取組を行うことは社会的にも大きな
意味があると思います。
活力が循環すると思います。
バングラディッシュで質が高くて安いスーツをつくる
→スーツを日本で売る
→質が高くて安ければ日本人は喜んで購入する
→収益をバングラディッシュの教育事業に投入する
→教育を受けることで、技術などが向上し、さらに質の良い
サービスを展開する
みたいな感じで、どこかで活力が出てくると、
それが循環していって、全体最適につながると考えています。
自分さえ良ければ良いっていう考え方だと大きな循環が
うまれないわけで、新しい展開はうまれにくわけです。
逆に何か支援をすることにより、新しい活力につながるなら
どんどん支援していくことで全体的にエネルギーが循環して
より良いものが生まれやすい環境になるというわけです。
ということで
「エネルギーの循環は全体最適につながる」ということです。