最近、地震などの災害が発生した時に
しっかりと情報を伝達して高齢者や障害者の方が
安全に避難できるようにするための支援について
大学と検討しています。
テーマは情報提供を視点においた避難支援です。
災害が起きた時に、障害のない人と障害のある人とを
比べると障害のある人のほうが犠牲になる割合が高いんです。
というのは
目が見えなかったり、音が聞こえないことで
災害が発生したことに気付かなかったり、
うまく非難ができなかったりするからです。
だから
非難が困難な高齢者や障害者に対して
円滑に情報提供をすることって凄く重要なわけです。
情報提供にはいくつかの段階を考えないと
いかません。
第1段階は情報提供に配慮すべき対象者を把握すること
第2段階は、高齢者や障害者のそれぞれの状況に合わせた
適切な情報提供方法をもつことです。
まず第1段階の情報提供に配慮すべき対象者を
把握することについてです。
情報提供は基本的には行政が中心になって
行うわけですが
災害発生時に高齢者や障害者の方が円滑に
避難できるようにするために、名簿をつくって
避難支援のプランをつくったりします。
名簿をつくるということは個人情報を収集する
という事です。
でも個人情報保護などの関係で
高齢者や障害者が自分の情報を伝えるのを拒むことが
あるんですね。
で、名簿をつくることの必要性とか重要性とかをうまく
伝えられないために、高齢者や障害者の個人情報が収集
できなくて
その結果、高齢者や障害者のそれぞれの状況に
合わせた適切な情報提供がうまくできないということです。
この問題に関しては
名簿作成の必要性がうまく高齢者や障害者に
伝わっていないというところがありますので
地域の自治体などと連携して伝え方を工夫する
ことや継続的に伝え続けることで
ある程度は改善できるものだと考えられます。
そして、2段階の高齢者や障害者のそれぞれの
状況に合わせた適切な情報提供方法についてです。
情報提供については、目が見えない方もいれば
耳が聞こえない方もいますので
個人に合わせた情報提供が必要です。
それぞれの自治体が色々と工夫はしているものの
まだまだ情報提供の配慮は十分とは言い切れない
状態です。
このような中で、
情報を提供したり、避難誘導時や避難所での支援の際に
障害のある方と円滑にコミュニケーションがとれる
アプリなども沢山でてきています。
災害時の情報提供の1つの方法としてアプリが注目
されているわけです。
僕もアプリを活用する視点で、どのようなものをつくれば
円滑に情報提供できたり、避難誘導時に役に立つものが
できるか考えていたんですね。
そんな時、ある大手の通信会社から技術フォーラムの
招待状をいただいたんです。
その会社の色々な最新の技術を紹介するフォーラムです。
色々と面白いものがありました。
あんまり詳しく言えないのが残念ですが
その中に避難での情報提供にも役立ちそうなものも
あるではないですか。
たぶん、そういう意図で作られたものではないんですが
少し改良すれば災害発生時に高齢者や障害者への情報提供に
使えそうな技術がけっこうありました。
その後も、なんか使えるものないかなと
生活している中で考えていたんですが
そうすると、全然関係のジャンルからも
なんとなく活用できそうなものがちらほらと
見つかってくるんですね。
なんかアンテナ貼ってると、
いつもだったらなんでもないものが
自分の問題を解決するためのものに変換して
見えてくることがあるんです。
だから問題意識持つ事って重要だなと感じたわけです。
災害時の情報提供ツールを
具体的な形にするまでは
もう少し時間がかかりそうですが、
役に立つものがつくれればと思います。
ということで
「問題意識を持っていると、色んなところにヒントが
転がっている事に気付く」ということです。